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           ~初めて独資資本の工場を立ち上げ成功させるまで

  彼はタイに飛び、駐在スタッフや現地に詳しい商社など、タイ国政府関係者などから情報を得て、十分検討を重ねたが、無条件で決定できるような理想的な場所は一箇所も無い。
 何か問題点があって、どれを取るべきか悩んでいた。 彼は私に、いくつかの候補地に絞り、一日も早くどこにするかを決め、タイ政府に土地購入の申し込みを行って欲しいと現地から知らせてきた。

 私はあとの社内手続きを考え、上司の役員に行ってもらえないか打診したが、結局、自分で行って決めて来いと任されてしまった。私は急遽、タイに向かい、バンコックを中心に数箇所の工業団地をTY君と一緒に確認して回った。その行程は全て現地で用車したクラウンと優秀な現地人ドライバーに助けられたものであったが、あの悪名高き国道1号線、合計走行メーターは1000kmを越えていた。

 おりしも日本からタイへの工場進出は売り手市場、買い手の日本や韓国企業が殺到しており、一日も早く結論を出さねば、用地の確保は費用、場所等、全ての点で不利になることが明白となっていた。最後の日、われわれ現地に集合した責任者で、最終的にナワナコン工業団地に開設することに決め、翌日、タイ政府のスタポーンBOI長官を訪ね、候補用地を決めたことを報告し、承認を出すよう申し入れた。

 タイ政府はナワナコンに対しては土地買占め狙いの企業が多いことに警戒心を抱いていた。我々は世界の生産拠点となる工場を開設する必要があり、土地購入を申し込んだ。それはタイ政府にとっても雇用拡大と外貨獲得に寄与する工場であり、全く問題なく、タイ政府との話し合いは非常に和やかで建設的な雰囲気の中で行われた。

 我々は直ちに帰国し、トップの了解を得て、100%独資の現地企業を立ち上げ、新工場を建設しようと計画を練り始めた。

ところが、この計画に思わぬところから横槍が入ったのである。

タイ・バンコックとその周辺地図

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 (2006.6.20)続く

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